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特集:渋DiG隊通信 (記事数 / 16)

渋DiG隊通信:MICHEL PETRUCCIANI

 

 

 

 

渋DiG隊

 

 

 

 

<聴いたことない旧譜は新譜だ!>

<どんな名盤でも全人類に聴いて貰うまで売り続ける!> 

 

 

を合い言葉に、毎回各フロアで一組のアーティストだけをクローズアップして特集する期間限定企画、それが渋DiG隊!!
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第2回は、MICHEL PETRUCCIANIを特集しました。(店頭展開は終了しています)

 

 

 

 

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フランスが生んだ最高のジャズ・ピアニストと称されるミシェル・ペトルチアーニ。ピアノ・スタイル的には、あのビル・エヴァンスの系譜に連なり、モダン・ジャズの流れの中では正統派といえる。では、なにが凄いのか、どこが多勢のピアニスト達とは違うのか。ここを説明するのはひじょうに難しいのです、じつは。でもすこしペトルチアーニの音楽を言葉で説明してみますと…彼が弾くピアノの音はとても明快で、聴く者の心にストレートに届く。また彼が弾くピアノの音はとても情熱的で、聴く者の心を揺り動かす。そして彼が弾くピアノの音は、聴く者の心を幸せにする。ただそれだけがこの世の中を熱くする、と誰かが歌っていたけれど(別にペトルチアーニのことを歌っているわけではないですけど)、そんな感覚なんです。お分かりいただけますでしょうか(…うーん、やっぱり聴いてみてください)。彼の残したアルバムは、じつに全般ひじょうに聴き易いのです。そして、それはペトルチアーニが聴き手を意識したことではなく、宿命的にそうなってしまうものだ(おそらく)。そんなところに、芸術家としての凄みをみる。1962年に生まれ、先天性疾患の障害を乗り越えて活躍を続けたが、21世紀を迎えることなく36歳の若さでこの世を去ってしまったペトルチアーニ。先年、日本公開もされたドキュメンタリー映画『情熱のピアニズム』にはジャズと女性に愛されたその短い生涯が記録されています。彼が残した作品の数々は、まるで時の経過に抗うかのように、その鮮度を失わない。コンテンポラリーなサウンドが心地良い『Playground』、超豪華メンバーと共鳴する『Michel Plays Petrucciani』、巨匠2人との触発『Power of Three』、母国フランスでの『Live』、そしてピアノ・トリオの圧倒的極致『Pianism』、どれも聴き続けてゆきたい。(担当:塩谷)

 

 

 

第2回  MICHEL PETRUCCIANI <6階 “TREASURE”JAZZ>

 

 

担当塩谷がMICHEL PETRUCCIANIの作品の中からおすすめの5作品をピックアップ!

 

 

 

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ピアノ・トリオの圧倒的極致に浸る

 

ピアニズム

 

PIANISM(’86)

名門ブルーノートでの初リーダー作である本作、決して派手な作品ではないけれど、聴きどころがあり過ぎて困ってしまう。まずはオープニング①、2分間のピアノ・ソロの後、ドラムが入り込んでくる瞬間は何度聴いても鳥肌モノ。④(コール・ポーター)と⑤(ヘレン・メリルやジュリー・ロンドンでもお馴染み)はスタンダード・ナンバーの鮮烈な解釈。そして、その旋律の先の先までをも美しく染めあげるかのようなラスト⑥でアルバムは幕を閉じます。個人的なフェイヴァリットは②“Our Tune”。このピアノ・トリオ的親密度の高い曲名がたまりません。

 

 

 

作曲家ペトルチアーニの真骨頂がここに

 

MICHEL PLAYS PETRUCCIANI

MICHEL PLAYS PETRUCCIANI(’88)

ピアニストとしてだけではなく、作曲家としても同時代では追随者が見当たらないほどの存在だったペトルチアーニ。本作は全曲自作曲で仕上げたアルバムであり、彼のピアノ・タッチが共演者を巻き込んで、まさに曲そのものと演奏者との一体化を成し遂げた一枚して記憶にとどめたい。①~⑤はゲイリー・ピーコック(b)とロイ・ヘインズ(ds)、⑥~⑨はエディ・ゴメス(b)とアル・フォスター(ds)と、どちらも豪華トリオでの競演であるところも凄い。②で絡むジョン・アバークロンビーのギターがまた、いい。

 

 

 

コンテンポラリーな音像が至福

PLAYGROUND

 

PLAYGROUND(’91)

90年代に入り、コンテンポラリーな音作りに踏み込んだペトルチアーニ。シンセサイザーも駆使しての鍵盤プレイは、大成功。9曲目を除いて自作曲で占められた本作、なんといっても曲そのものが素晴らしい。そしてアンソニー・ジャクソンのベース、オマー・ハキムのドラム、そしてスティーヴ・ソーントンのパーカッションが歌っている。なによりペトルチアーニ自身の鍵盤が気持ちよく歌っている!宙を舞う旋律の美しさにただただ心を任せてみるのが正しい本作の聴き方かと長年思っています。

 

 

 

母国フランスの光と影が眩しい

 

LIVE

 

LIVE(’94)

80年代を第一線で駆け抜け、91年に母国フランスで録音したライヴ盤。メンバーに、いわゆる大物ジャズ・メンはおらず、いわば“自分のメンツ”。なにしろ凱旋、ここぞとばかりに弾きまくるのかと思いきや、アンサンブル重視、または楽器と楽器の距離感を活かしたとでもいうのでしょうか、米国のジャズにはあまり感じない、風景的な“光”や“影”を醸し出している気がするのです。他のアルバムでは得ることのできない“何か”。大名曲“Looking Up”⑥の中に確実に存在する、ある種の神々しさが、その答えなのかもしれません。

 

 

 

巨匠2人との触発が世にも美しい

 

POWER OF THREE

 

POWER OF THREE(’87)

1986年、第20回目を迎えたスイスはモントルー・ジャズ・フェスでの、ジム・ホール(g)、ウェイン・ショーター(ts)という巨匠2人との鮮烈な記録。ショーター作の①での3人の絡みは、もう羨ましいとしか言いようがないほど。この倍の15分は聴いていたいです。でもショーターの参加は①③⑦のみ。じつはジム・ホールとのデュオ的側面も強い本盤、ジム・ホールとビル・エヴァンスの歴史的デュオ名盤『アンダーカレント』を意識せずにはいられない雰囲気がたまらないのです。

 

 

 

 

 

 

次回の渋DiG隊をお楽しみに♪

 

 

Michel Petrucciani:TOWER RECORDS ONLINE

 

 

 

 

 

 

 

 

ライター / 塩谷 邦夫

【担当フロア】 6F 「TREASURE」
【担当ジャンル】JAZZ
【得意ジャンル】80年代までの洋邦楽
【血液型】B型
【出身地】秋田県能代市
ストーンズの『AFTERMATH』(新品再発盤LP)を購入するのに3週間かかるスノウ・カントリーのハーバー・タウンで18才まで暮らした後、TOKYOに。日々是アーベイン、なんでしょうか…。

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